技術の泉

Q&A

土木資材編

ゴム製土木資材の耐久性を教えてください。

実際の納入製品から耐久性を調査してみると、ゴム伸縮可撓管の1号機が1963年の設置以来、46年の屋外露出使用に耐えており、ゴムの状態も良好な状態を保っている事が判明されています。ゴム止水板は1958年に設置されたものを、構造物の改築時にサンプリングし、その物性を試験したところ、50年の経年変化に耐え、こちらも良好な物性を保持していることが検証されています。

可撓管とは?

水利・水処理施設に於いて、コンクリート構造物とパイプラインの取り合い部に発生する不等沈下や地震変位に対して、形状変形により追随し、構造物と管路を守る働きをするフレキシブルな継手(ジョイント)です。
当社のゴム伸縮可撓管「スーパージョイント」は東京都水道局との共同研究により1962年に開発され、以来今日までスーパージョイントは上水道、下水道、工業用水道、農業用水、発電所、化学工場をはじめ、あらゆる分野に使用され、最多の実績と最高の信頼を頂いております。

可撓継手とは?

コンクリート構造物の伸縮目地部に発生する不等沈下、地震変位に対して、伸縮部材の形状変形により追随し、コンクリート構造物の破損、漏水を防ぐ働きをする継手です。当社の可撓継手「ビーシージョイント」は大阪市土木局との共同研究により1968年にS型が開発され、1983年には建設省(現国土交通省)から開発検討を頂いたU型が開発されています。
また、新設用以外に、新設と既設との取り合い部用にG型、既設構造物用のRE型、BEQ型も開発され、全国の水利・水処理施設でご採用頂いております。

既設コンクリート構造物の耐震補強に適した継手はありますか?

既設コンクリート構造物の伸縮継目は長年にわたる地盤変動により継目部相互の段差、ズレ、開き等の変位を生じ、工事当初に使用された止水板が切断し漏水が発生していたり、あるいは危険な状態になっている場合があります。将来の地震を想定すると漏水対策と耐震補強が施設の維持管理上、大きな課題となっています。
当社の後付け式ゴム伸縮可撓継手は既設構造物の内面から取付施工が可能で、今後の変位の吸収と止水の機能も発揮する画期的な継手です。
浄水場、配水池の目地補強には上水道の浸出試験適合品で、交差する目地にも対応できるビーシージョイントBEQ型、BEQ-2型をご用意しております。下水道等の目地補強には現場の状況に応じて標準8品種から選択できるビーシージョイントRE型があります。BEQ型は日本水道協会発行の「水道施設耐震工法指針・解説2009年度版」に、RE型は日本下水道協会発行の「地震対策マニュアル2006年度版」に施工例が掲載されています。

ゴム止水板の開発経緯を教えてください。

東京都水道局より新設の浄水場建設にあたり、弾性素材を用いた止水板の研究依頼があり、1958年に開発された当社のゴム製止水板「ブラックシール」は日本で初めて長沢浄水場と東村山浄水場に採用されました。当時の日本国内では金属板が止水板として使用されていましたが、伸縮性に乏しく、高価であったため、安価で性能の高い素材開発が待たれていました。「ブラックシール」は開発以来、その性能が高く評価され、日本全国に普及してまいりました。

鋼矢板用可撓継手の用途は?

河川堤防を横断して設置される取水、排水用のコンクリート製のトンネル(ボックスカルバート)を樋門(ひもん)といい、樋門近傍の堤体部から漏水が生じて堤防及び樋門本体が被害を受けないように鋼矢板で遮水壁を構築します。樋門と横方向に増設された鋼矢板は基礎構造が違うので増設後、鋼矢板に不等沈下や背面土圧等による変位を生じた時、樋門の安全性を損なう恐れがあります。鋼矢板用可撓継手は変位吸収と負の周面摩擦力を遮断する目的で、1983年に建設省(現国土交通省)、新日本製鐵株式会社及び当社の共同開発により製品化され、以来今日まで、全国の河川堤防の安全を担う継手として、多数ご採用頂いております。2004年に施工性を改良した新型の鋼矢板用可撓継手「フレックスパイルFP-Z型」は河川の安全を守るだけではなく、工事のコスト縮減に貢献できる継手で、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)に新技術として登録されています。

海洋資材編

防舷材とは?

船舶の接岸及び係留時に発生する作用外力や接岸力および摩擦力に対し、船体と係留施設の損傷を保護する目的(クッション的な役割)として設置される緩衝材です。

ゴム防舷材にはどのようなタイプがありますか?

ゴム本体の形状効果により反力特性を生みだす「ソリッド型」とゴムを袋状にして空気を包み込んだ「空気式」があります。
当社では幅広い条件をカバーするべく、汎用型のV型,NV型,NRV型や受衝板付きのH型,TTV型,UNITⅡ型,ECⅡ型などのソリッド型防舷材をご用意しております。

防舷材の変形量は接岸時の変形量を考慮すればよいのでしょうか?

外洋に面した波浪条件の厳しい港湾においては、波浪の影響を受けて船舶が大きく揺れることがあり、防舷材の変形量が接岸時の変形量より大きくなる事があります。
このような条件の港では係留船舶の動揺シミュレーションを行う等して係留中の船舶の揺れによる変形も吸収できる防舷材を設計する必要があります。

産業資材編

産業資材が扱うロールとは?

その用途は、製紙会社では、抄紙機と呼ばれる紙の製造ラインに組み込まれており、次の工程に紙を送り出したり、加圧して脱水したり、紙の強度を出させるために薬品を塗布したり染込ませたりします。
製鉄においては、製造ラインに組み込まれ、主に鋼板の表面処理(酸洗、電解洗浄、メッキ処理、コーティング等)に使われております。
同じ用途のロールであってもお客様の造られる製品よっては材質や硬さの違いがある等、多種多様であり、また極めて重要な機能製品です。
この為、お客様の製造工程やご使用環境によって、適切に材質などを選別する必要があります。
当社では、お客様のニーズに応えるべく数多くのブランド材質を用意しており、お客様の使用条件に沿うべく対応致しております。

抄紙機のプレスロールとは?

プレスパートで使用するプレスロールは、抄紙の地合いを整えながら脱水させる事を目的とした加圧(絞り)ロールです。
また、近年、抄紙機の増速、線圧UPなど、ご使用条件の変更する場合があります。その場合、剥離や溶解対策のために被覆材質の硬さや積層の変更をする必要があります。
当社では長年に渡って培ってきたノウハウを基にした、計算様式を用意しております。詳しくは担当営業までお問い合わせください。

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